北大に入る人  後編

入学者実態

北大に実際入ってきてるのは、塾など望んでも無いような田舎からもたくさんいる。
だいたい、地方の公立だと、高校の選択肢すら少ないらしい。
工業化の友達に誘われて、危険物取扱者の資格とった、というような環境から普通に来る。

充実していた高校生活

入学者の多くが、高校時代普通に部活をしてきている。
高3まで部活して、その後現役なり浪人して入ってくる。

驚いたのは、インターハイ出場経験者ぐらいなら、ゴロゴロしている。
挙句の果てには、甲子園出場経験者なども。
私は歯学部のバレー部にいたのだが、後輩に春高バレーの常連校のエースが入ってきた。
それまで全く勝てなかったのに、いきなり強くなってしまった。

別に北大に限った話ではない。
何度も日本一になった、京大のアメフト部は当然スポーツ入学などない。
運動のできる高校生をスカウトし、アメフト部が家庭教師や勉強合宿など受験指導をタダでおこなう。
いくらアメフト部員でも、京大生。
これ以上の教師はない、無双である。

部活をするため、限られた時間をいかに有効に使うかということは、実は大学が求めている要領そのもの。
勉強だけしていたって、それが将来につながることはないのである。

大学生になったら

お受験組も一定数、入学してくる。
しかし、総じて悲惨なことになる。

大学に入ったからといって、急にかっこよくなったり、おしゃれになるわけではない。
やっと何とかスタートラインに立っただけ。
勉強以外の準備は何もしてきていない。

さて、これからの競争相手は、散々スポーツやその他の部活をやってきて、普通に高校時代に彼女彼氏がいたリア充そのもの。
コミュニケーション能力も高く、教授陣の評価も良い。
そんなリア充の方が多い、あっという間に蹴散らされることになる。
宗教や学生運動、怪しいサークルにはまっているのは、だいたいこのようなお受験組が行き場をなくしたなれの果て。

教官すらも

教官もクソまじめな人間がなっているかといえば、さにあらず。
教授に上り詰めるには、要領だって大切。
当然、リア充能力が必要。

私のいた北大歯学部、なんとオリンピック経験者が二人もいた。
東京とシドニーのボートの選手。
私のボスの教授も、インカレ経験者。
みんな大学時代、勉学そっちのけで、部活にいそしんでいたとのこと。

ボート部の後輩たちと・右上が若き日の私

ボート部

実際の北大は

北大に限らず、旧帝大は、別に堅物だけが行くとこではない。
ごくごく普通の人間が、要領を覚醒することで、誰もがいくことができる。

受験神話は、受験産業が生み出した幻のようなものだと思う。
塾講師を専業にしているのは、要領のいい旧帝大生ではないのだ。
実際に旧帝大いった人間でないと、勉強さえできれば合格できるといった神話に呑まれてしまうのだろう。

北大に入る人編 完