歯科医師会について

歯科医師会って何?

歯科医師会は、歯科医師が入会できる学術団体(ということになっている)。
弁護士会とかと異なり、全加入団体でなく、任意加入団体
全員が加入して当然、みたいな感じでアナウンスされていますが、実態は全く異なる。
以前も弁護士会を引き合いに出して、弁護士会に一緒にするなと怒られておりました。

業務内容

行政からの業務委託を受けて、検診や公衆衛生活動をおこなっている。
加入すれば、行政がらみの仕事がもらえるよという仕組み。
団体として行政からの窓口になっている。

学術団体と名打っている割には、治療のガイドラインやポジションペーパーなどは全くお粗末でほとんどないに等しい。
一般の大学や医療機関、スタディグループに比べると、見劣りどころか、比較する方が失礼なレベル。
しかも、大阪府の歯科医師会会長は、アカデミックなタイトルが無いという漢気仕様。
会長自体がアカデミーとでもいうつもりかどうかは、わからない。

政治色

一応学術団体ということになっているが、非常に政治色の強いのが実態
別に政治団体として、日本歯科医師連盟なるものがあるが、以前は会長が兼任であったり、現在も日本歯科医師連盟の元会長が歯科医師会の会長だったりと関係は表裏一体。
日本歯科医師連盟といえば、橋本龍太郎元首相への闇献金事件を覚えてらっしゃる方も多いと思う。
2015年にも迂回献金で不祥事を起こしている。

挙句の果てには、2009年の選挙で民主党に肩入れして、後で業界ごとこっぴどい目に陥る始末。
迷惑の極み。

政治色が強い割には、政治力は強くなく、立ち回りもまずさが目立つ。

医業に専念してれば良いものを
歯科医師会

加入すると

高額な入会金・会費

地域によって異なるが、非常に高額な入会金が必要
昔は300万以上の入会金が必要だった模様だが、現在は下がっているとのこと。
さらに年会費が何十万もかかる。

メリット

行政からの仕事がもらえる。
歯科医師国保という、健康保険に加入できる。
医事紛争や、問題が起きた時にアドバイスや調停に立ってくれる(当然歯科医師会は、歯科医師寄り)。
保険料の算定のうまいやり方を教えてもらえる。
厚生局の指導などが入ったときに、同席してくれたり、アドバイスをもらえる。
などなど

デメリット

とにかくお金がかかる上に、雑用や会合が多い。
立地や設備そのほかに注文を付けられたりする。
広告や営業時間の規制を受ける。
一部に暴力的な歯科医師会があり、新規開業の際様々な嫌がらせ行為をおこなっていたらしい。(K市・M市)

加入者離れ

煩わしさとメリットの少なさから、加入者は少なくなる一方
新規開業に厳しく、既存の歯科の利益を守ろうとしすぎるからである。
親が歯科医師会加入の2世歯医者ぐらいしか、新規加入する会員がいなくなってきている。
現状は新規開業歯科医師の多くは加入しない。
新規開業どころか、規制に反発し、脱会する診療所すらある。

ちなみに、
歯科医師全体の加入率は、2016年で62%

東京などでは、すでに加入率は47%と、すでに半数を割っている
都会の歯科医院は、加入率が低い。
田舎に行けば行くほど、しがらみなどがあるため、加入率は高くなる。

入会すれば、大きな費用がかかり、当然その費用を稼ぐため、その分、利益重視に走らなければならない。
その費用を設備や勉強などに充てればどれだけ有意義だろう。
本来歯科医療の向上に努めるべき団体が、足を引っ張っている現状は憂慮すべきだと思われる。

まとめ

歯科医師会は、加入している歯科医こそまともとでも言いたげな論調を出しているが、実態は異なる。
今や現代型の多くの歯科医院は加入を控えており、規制にとらわれることなく、患者の利便性や治療の向上に努めている。
今後、時代がすすむにつれ、古い規制に守られた歯科医院と、規制に縛られることなく本分を全うしようとする歯科医院の差は開く一方だと思われる。

歯科医院選びは、歯科医師会に加入していないからといって何ら問題はない
むしろ、診療時間などの規制から自由であったり、新型設備の導入に反発されない分、患者サイドに立っているともいえる。
参考になれば幸いである。

歯科医師会とは 完