買い物いろいろ

祝日連載のこのシリーズ。
地域によって文化が違い、それにより生活もまるで違う。
今回は買い物編。
日常の買い物も、大阪とはずいぶん違う。

モータリゼーションの世界

北海道は車社会。
買い物も車で行き、大量に買い込むスタイルが普通。
そのため、スーパーはどちらかというと、駅から離れた車でアクセスしやすい場所にある。

車前提のため、販売規模もそれなりに大きい。
道内の大手スーパー、ビッグハウスなどは、ひとつより三つ、三つより十個まとめ買いすると安くなる。
売り場面積も相当なものだ。

ところが学生がみな車を持っているわけではない。
夏場であれば、自転車で買い物に行けるため問題にならない。
ところが冬場はそうもいかない。
私は車を持っていたが、持っていなかったときはずいぶん苦労した。

というのも、基本的には北海道には商店街なるものが存在しないため。
札幌で商店街といえば、狸小路ぐらいのものである。
これだって、生活密着型の商店街ではない。
飲食店やお土産屋、パチンコ屋などの、いわゆるマチに出た時に利用する商店街だからである。

札幌唯一のアーケード商店街・狸小路
狸小路

二条市場なども、完全に観光客向け。
あんなところで買い物をする札幌人はいない。

必然的に、学生が日常生活に利用するのは町中にある小さなスーパーが中心。
いろいろ生活しやすい札幌であったが、こればかりは多少不便であった。
どうしても、生活にハリが無くなってしまうのだ。
まあ、北海道人の全てが車を持っているわけではない。
冬場、近くのスーパーから、お年寄りがプラスチックのそりに買い物袋をのせて、引っ張っているのがみられる。

札幌中心部

服や家電などは、大通りや札幌駅周辺に買いに行く。
地下鉄で2,3駅でアクセスは良い。
特に札幌駅周辺の発達は目覚ましい。
90年代の2階建ての駅舎時代からは想像もできないほど。

さらに最近では、札幌駅から大通り、すすきのに至るまで地下通路ができてさらに便利になった。
雪道を歩かなくとも買い物ができる。

札幌の中心部に全てが集まっている商圏とはいえ、二百万もの人口を擁する札幌圏。
大阪にあるものはたいていある。
大阪のようにばらけていないだけ、買い物はしやすい。
今では秋葉原や日本橋のようにオタクに強いエリアだってある。
都会の規模としては、ちょうどよいサイズ。

大学になじみすぎると

学校中心の生活をしすぎると、なかなか普通の暮らしができなくなる。
自炊せずとも、学食や、大学周辺の学生向けの食堂が充実しているし、セイコマートなどの安いコンビニも多い。
とある先輩にいたっては、大通りに服を買いに行く服がない、と嘆いていた。

札幌の生活は、大阪のように買い物の文化が発達していない。
そこらへんは、暮らしてみて少々物足りないところであった。

また休みの日にでも続きます