ホワイトニングの種類・後編

ホームホワイトニング

ホームホワイトニングは、歯科医院で作成したトレーを用いて、患者が好きな時・場所で自分自身でおこなうことができる。
一回に白くなる度合いは少ないが、繰り返し行うことで効果を上げることができる。

使用薬剤・器具

最初に歯科医院で型取りをおこない、樹脂製のトレーを作成する。
使用薬剤は10%過酸化尿素。
これは尿素と過酸化水素に分離し、過酸化水素換算で3.6%の濃度に匹敵する。
オフィスホワイトニングに比べると、濃度が低い分刺激は少ない。
ゲル状化してあり流れにくくなっているものもある。

当院で採用しているオパールエッセンス・粘稠性に優れている
ホワイトニング剤

術式

歯磨きをしてきれいにした後、トレーに薬剤を入れて歯に装着。
一日2時間をめどに2週間連続して行う。
時間が来たら、トレーを外して洗浄する。

2時間2週間は、厚生労働省が定めた基準。
海外では、就寝中ずっと使用したり、2週間をはるかに超えて行う場合がある。
ただし、外人と日本人では歯質も違うので、自己責任で。

特徴

時間をかけておこなうため、深部まで均一的な作用があり、透明感のある自然な仕上がりとなる。
色の後戻りは比較的穏やかだが、少しずつ変調するため、明確な変化が感じられにくい。
ただし、漂白の度合いは、最終的には一緒。
薬剤を入れたトレーに該当する全ての歯の、全ての面が白くできる。
低濃度の薬剤のため、安全性が高く、歯肉保護が不要で、知覚過敏がおこりにくい。
漂白効果によっては、薬剤を追加して期間を延長できる。
費用は、オフィスホワイトニングと比べると、やや安いことが多い。

一部ホームホワイトニングでライトを用いる場合があるが、薬剤自体に光触媒が入っていないため効果は薄い。
そもそも、医院で使用するライトは波長が違い、出力ともけた違いに高い。

施術期間が長めで、その間、着色しやすい食品・飲料を制限しなくてはならない。
コーヒーや紅茶、カレーやトマトソース、ワインやチョコレートも2週間は辛抱。

デュアルホワイトニング

オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを組み合わせておこなう方法。
主に色にムラがある場合や、歯によって色が異なる場合におこなう。
テトラサイクリン歯など、部分的にオフィスホワイトニングを作用させることで色調をそろえる。

ホワイトニングまとめ

種類による違いは、どのメリットを重視するか。
ともに漂白度のゴールは一緒。

当院ではホームホワイトニングのみを採用している。
理由は、自然な色合いと、知覚過敏の出にくさのため。
費用としては上下それぞれ3万円(トレー込み・2週間)である。

ホワイトニング・完