糖質系代替甘味料 中編

糖アルコールとは

糖アルコールは糖の分子を高圧化で水素を添加することで、一部を還元し、水酸基を持たせた糖のグループである。
自然界に存在するものを、人工的に合成したものが多い。
全てが甘味料かというと、そうではなくメタノールが二つ結合した構造のジエチレングリコールは猛毒で、不凍液に用いられる。
糖アルコールの性質として、いくつか共通するものがある。

・冷涼感・・・キシリトールタブレットなどをお口にすると感じるひんやり感。溶解熱がマイナスのためにおこる。
・低カロリー・・・ショ糖の4~7割程度で、ノンカロリーではない。
・緩下性・・・大量に摂取すると下痢をおこす。勧化性が
・非褐変性・・・アミノ酸と加熱しても変色しないため、商業的な用途が広い。
・酸産生能なし・・・う蝕の原因である、酸の基質にならない。
・不溶性グルカン産生能なし・・・歯垢の原材料にならない。
・再石灰化促進作用・・・エナメル質の微小虫歯の修復を促進するための、カルシウムの運搬にかかわる。
虫歯の材料にならないのが、歯科領域における特徴

代表的な糖アルコールをみていこう

ソルビトール

ブドウ糖の一部を還元した糖アルコール。
リンゴやプルーンなどの果実に含まれる。
甘み度、カロリー共に砂糖の7割程度。
保湿性・保香性に優れるため用途は広く、多くの食品成分表にその名をみることができる。
血糖値を上昇させないため、糖尿病でも安心して使える。
歯磨き剤にも使われている。

マンニトール

ソルビトールの異性体。
干し柿やキノコなど、自然界に広く存在する。
甘みは砂糖の5~7割で、カロリーは7割強。
指定添加物として、用途が制限されているが、飴やガムなどに使われている。

マルチトール

ブドウ糖とソルビトールの結合体。
甘みは砂糖の7~8割程度だが、砂糖ににた甘さを持つ。
カロリーは砂糖の約半分で、消化されにくく、血糖値の上昇やインシュリン刺激性にほとんど影響がない。
ガムやタブレット錠剤の糖衣に用いられる。

ラクチトール

乳糖の一部を還元したもの。
甘みは砂糖の3~4割しかなく、カロリーは約半分。
血糖値の上昇やインシュリン刺激性にほとんど影響がない。
ただし、緩下性が高め。
一昔前に販売されていたシュガーレスチョコの材料に使用されていた。
腐敗菌が利用しにくく、ハムやソーセージには日持ちが良くなることで使用される。

エリスリトール

ブドウ糖を発酵させてつくられる。
メロンやブドウに含まれるほか、みそやしょうゆなどの発酵食品に含まれる。
甘さは砂糖の7割強だが、カロリーは100gでわずか0.24kcalしかない。
そのため、カロリーゼロと表記できる甘味料。
吸収はされるが、血糖値の上昇やインシュリン刺激性にほとんど影響がない。
糖アルコールのなかでは、緩下作用が最も低い。
甘味料として発売されている。

エリスリトールの入った甘味料

エリスリトールの甘味料

次は、歯科には関わりの深い糖アルコール・キシリトールの話です。