ホワイトニングの種類・前編

歯医者でおこなうホワイトニングには種類がある。
どちらも酸素系の漂白であるが、値段や時間、術後の知覚過敏などで使い分けされている。

ウォーキングブリーチ

失活して、変色した歯を白くするホワイトニング。
根管内に漂白剤をいれ、白くなるまで普通に生活するためこの名がついた。
とはいえ、失活歯はもろくなり、芯になるものをいれてかぶせるのが普通。
よって私は教科書的に聞いたことはあっても、見たことはない。

オフィスホワイトニング

歯科医院のチェアで高濃度の薬剤を使い、一気に白くする方法。
特殊な波長の光で、反応速度を上げて施術する。
即日効果があらわれるため、白くなったのがわかりやすい。

使用薬剤

ほとんどの場合、高濃度の過酸化水素製剤が用いられる。
35%程度の濃度のものが多い。
これに光触媒を加えることで、ラジカル化を促進させて効果を高める仕組みとなっている。

術式

医院で術者が施術するため、基本的には寝ているだけ。
口を広げる器具をはめたら、後は歯肉保護材で歯ぐきをカバー。
薬剤が塗布されたら、波長400~450nm程度を出力できる照射器でむらなく照射する。
照射後は薬剤を除去、これを何回か繰り返す。
終了後は歯肉保護材を除去し、表面被膜(ペリクル)の消失した紙面にフッ化製剤ジェル等を塗布、研磨する。

この一連の術式をワンセットとし、これを平均3~4セットおこなう。
最初の一日でも効果が感じられやすい。

GC社の光照射器・コスモブルー ピーク波長405nm
ホワイトニング用光照射器

特徴

高濃度の薬液を活性化し作用させるため、時間や回数は少なく、効果が早い。
反面、薬液の強さから、知覚過敏が発生しやすい。
酸素製剤のラジカル化は、照射強度の強い歯質表面で最も強力におこるため、透明感に乏しい白濁に近い漂白になることがあり、色の後戻りも比較的早い傾向がある。
部分的に漂白領域を選択できるため、歯の色にムラがある場合には色の均一化ができる。
照射器による照射範囲を中心に漂白されるため、光の強度による色調の違いがでることがある。
光照射の範囲外では効果が得られにくい。
費用が割と高めである。

続きます